軽貨物運送とは?

正式には貨物軽自動車運送事業といい「軽自動車を使用して、荷主の荷物を運送する事業」です。

この事業は荷主の方から比較的小さな荷物の運送依頼を受け、指定の配達先へお届けする事です。

この事で、荷主から運賃を受け取る場合は全てこの事業にあたります。

軽貨物運送業を始めるには?

軽貨物運送業を始めるには、まず車両を用意し、運輸支局(運輸監理部)への届出が必要です。

この為、事業を始めるのに先立ち、届出書 を提出して頂くことになります。

この届出書は、営業所を置く都道府県の運輸支局(運輸監理部) へ提出して下さい。

また、営業所といっても、改めて事務所を構える必要は無く、ご自宅に電話とFAXさえあれば十分です。

この届出は、個人でも簡単に行えますが、難しいという方には代行してくれる所(行政書士など)もあります。

事業を始める為に必要な施設など

■車両

軽貨物業は、軽自動車・1両から始めることができます。ただし、乗用タイプの軽自動車は、運べる荷物が限定されてしまうため、貨物用に構造を変更することが原則として必要です。

始めから貨物車として発売されている車でしたら特に変更の必要はございません。

■車庫

原則として営業所に併設していることが必要ですが、併設できない場合、営業所から2キロ以内までとすることができます。

車庫地として使用する土地が、都市計画法などに違反していないことが必要です。

また、車両を全て収容できる広さがある土地の所有、借入の別は問いませんが、借入の場合は貸借契約又は使用承諾により土地の使用が確実なことが必要です。

■その他

運行管理体制を定め、車両の自賠責保険・任意保険の加入が必要です。

軽運送の種類

■宅配

これは大手宅配業者様の下請けが主となる運送業務です。

取り扱うお荷物は小口貨物で個人、または法人のお客様へお届けする業務となります。配送エリアは比較的狭く実走距離も短い為、ガソリン経費が掛からず、そこがメリットです。

しかし、初めは道を覚えるまで苦労している方がいらっしゃるようです。また季節変動に影響を受けやすく、お中元・お歳暮(6月~7 月、11月~12月)の時期は他の月に比べ忙しく、一部の荷主様はこの繁忙期のみドライバーを募集されるケースもございます。

料金体系は、荷主様により様々で個建て制や時給制、月給制等があり、その中でも個建て料金で配達されているドライバーさんは売り上げを上げるのに苦慮されている方が大勢いらっしゃいます。

忙しい時期はいいのですが閑散期に入った場合、それと平行して荷物の個数も減り、なかなか売り上げが上がってきません。

しかし、各配達先エリアの道さえ覚えてしまえば、すぐに効率よく段取りが組めるようになり、ドライバーさんの能力によってはより短時間で稼げるようになります。

またこの不況時には、このような経費がかからない業種は非常に魅力的ではないでしょうか。

最近はネットオークションやネットショッピング、TVショッピングなどが普及し、荷物がどんどん増える方向にあるので安定した収入を得られている方も多々いらっしゃいます。

■引越し

これは文字通り「引越し」のお手伝いです。

軽貨物車両に積載できるレベルの小さな引越(一人暮らしの学生・サラリーマン等)が主となりますが、季節要因が強く、波があります。

単価は高いのですが、やや肉体疲労度が高いのが難点です。

また、それなりに荷物の積める車両形状である必要があります。

■ルート配送

ルート配送は、事前に商品を運ぶ道順をルートとして決めておき、そのルートに従って配車し、納品を行う配送方式のことです。

つまり、定期的な配送の代行であり業務内容は単純ですが、比較的運賃が低い事が多く、この仕事一本では売上げが満足出来ない為、他の配送業務を掛け持ちでやられている方が多いようです。

また折角良い仕事と思っていた場合でも、ある日突然断られてしまうケースも中にはあるようです。

■スポット・チャーター便

「急ぎの荷物」を指定の場所へお届けする運送業務です。

基本的に「緊急」のため、荷物も配達先も様々です。いつ仕事があるか分からないのもこの業務の特徴です。1日1本の仕事も無いこともあれば、食事を取る暇も無いくらい忙しいこともあります。

そのため、売上に波があり、一ヶ月、半年などの長期で収入を見る必要があります。

売上面で不安になるドライバーさんもいらっしゃいますが、決して売上げを上げられない訳ではなく、努力と工夫次第で高売上げを上げる事も可能です。より稼動時間を増やす事や、効率良く配達する事で月の売上を100万以上稼ぐ方も中にはいらっしゃいます。

料金体系は、距離建てになっている事がほとんどです。

エリア別で決まっていたり、実走距離であったりとお仕事によって料金体系は様々ですが、基本的には荷物の個数や大きさは関係なく、「運んだ距離」で運賃は決まります。運んだ距離が同じなら、封筒1枚でも荷室に満載の荷物でも運賃は同じです。

また、ハンドキャリーと呼ばれる運送業務もあります。これは、軽自動車でなく、電車や飛行機を使って荷物をお届けする業務です。荷物は小さなものであることがほとんどです。

この場合の運賃は、距離建てではなく、配達に掛かった時間で計算されるのが一般的です。

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