物流費(物流コスト)の現状|高騰が進む背景と削減のポイントとは?

物流コストは企業の売上を圧迫することから、どのような業種であっても物流コストの削減は最大のテーマとなっています。
しかも、単純にカットするだけでは負担が増大するだけで逆効果になることから、効率的な削減をすることが求められています。

また、物流のコストといってもトラックで荷物を輸送する運賃だけではなく、非常に多くの業務にかかわっており、まずはそれぞれの経費の内訳を把握し、分析した上で必要な対策を取らなければなりません。
そこで、ここでは物流にかかる費用と内訳、さらに効率的な削減のポイントを紹介していきます。

物流費(物流コスト)の現状

■物流費とは

物流費とは、商品を移動するために必要な費用の総称であり、輸送費、荷役費、保管費、そして梱包などの包装費や荷造り作業などにより算出されます。
また、物流とは、生産者から消費者へと商品を移動する活動の総称で、一般的に「物流コスト」と呼ばれます。

「物流コスト」は企業の経営活動における物流コストと、国民経済全体における物流コストを指す場合があり、前者は「ミクロ物流コスト」、後者は「マクロ物流コスト」と呼ばれ、企業では、売上高に占める物流コストの比率から、物流のシステムの効率が評価されることが多くなっています。

■物流費の推移

日本ロジスティクスシステム協会(JILS)の調査結果による「2018 年度物流コスト調査報告書」の統計によると、売上高に占める物流コストの比率は、2014~2018年の過去5年間、5%前後で推移し、2015年度の4.63%に対し、2016年度は4.97%と大幅に上昇しています。

これは小売業、製造業、卸売業を問わず、荷物量が増加しているにもかかわらず、運送業界の人手不足が主な原因と考えられています。

また、同じく(JILS)が公表したデータによると国内の物流費は、2012~2016年の5年間で上昇傾向にあり、2012年度は43.6兆円(輸送コスト28.5兆円、在庫コスト13.5兆円、管理コスト1.5兆円)。
2016年度は48.8兆円(輸送コスト33.8兆円、在庫コスト13.4兆円、管理コスト1.5兆円)。

そして2012年と2016年を比較すると、全体で5.2兆円増加しており、輸送コストは5.3兆円増加しています。これらの指標が示すのは、運送業界の待遇改善にともなう輸送費の値上げが影響したと考えられています。

物流費(物流コスト)高騰の背景

■オンラインショッピングの普及

オンラインショッピングとは、インターネットを利用した通販のことで、現在幅広い業界の企業が参入し、運送業界の仕事量が増加しています。店舗に出向かなくても商品が自宅に届く利便性の高さから、需要が高く、利用者が急増しています。
そして、オンラインショッピングの利用者が増加するほど、商品を届けるドライバーの仕事量が増え、負担が大きくなることから、オンラインショッピングの普及は運送業界の人手不足の要因として考えられています。

また、荷主企業から個人宅への配送が主となるオンラインショッピングでは、荷物量の増大以外にも、時間指定など条件付きの配送も多く、再配達が多発していることも人手不足の原因となっています。
単身世帯や共働き世帯など、受け取りできる時間が限定されている場合があり、受取人の不在による荷物の持ち帰りが、運送業界の大きな負担となっています。

■燃料費の変動

燃料費が高くなるとガソリン価格が高騰し、主に運送費の値上げにつながりやすいことも大きな問題となっています。
「調達物流」とされる最終的に個人宅へ配送することの多い独立開業したドライバーは、ガソリン代を荷主に請求できず、自己負担して支払う必要があります。
このような物価の上昇により売り上げや利益の変動が大きくなるケースがあり、ドライバーの人手不足や意欲が低下する要因ともなっています。

経済産業省資源エネルギー庁「平成29年度エネルギー白書」によると、国際エネルギー機関(IEA)は、2040年の時点で原油価格が64~136ドル/バレルの範囲で変動している可能性を提示しています。
石油需要の増加による価格高騰、リーマンショックに伴う価格下落など、原油価格は過去にも激しい変動を繰り返していて、日本の石油の輸入先である中東地域は、テロ、戦争など特定の地域が抱えている、政治的、社会的、地理的なリスクである「地政学的リスク」が懸念されています。
このような原油の高騰によるガソリン価格の高騰は、物流業界において配送費の値上げに直結するだけに、深刻な問題となっています。

物流費(物流コスト)を削減するポイント

■人件費を抑える

倉庫作業、事務作業などで発生する社内の人件費の削減を目指すことは、コスト削減に繋がります。
作業の一部でAIを活用したり、IoTで作業状況を分析して無駄を減らすなどといった、機能別に設備投資をすることにより業務効率が向上すると、作業員の人数を減らせる可能性があります。

目先の費用の削減策だけでなく、必要な機器やシステムへの設備投資が継続的なコスト削減に繋がります。

■保管費を抑える

保管費を抑えるには、効率的な在庫管理により自社の在庫スペースを最小限に留め、保管料の削減を目指すことが重要になります。
また、調達の方法を見直すことや在庫数を減らすことで達成が可能となります。

また、欠品が発生しないよう、製品ごとに在庫数の管理を綿密に行うことも重要であり、積み方、保管方法を変えるなどの在庫の保管効率の向上が、スペースの削減につながります。
大規模な物流センターを所有する企業ほどコスト削減の割合も大きくなります。

■物流の仕組みを整備する

物流拠点を統合・集約するといった物流の仕組みを整備することで効率化が期待できます。具体的な例を挙げると、複数の拠点で在庫が重複している場合があります。
また、拠点間の輸送動線に無駄がある場合など、大規模な改革が必要なケースでは、外部業者に整備を委託する方法もあります。いわゆる物流のアウトソーシングです。

「はこび屋本店」を利用して物流コスト削減

現在、消費者の嗜好が多様化し、多品種少量化せざるを得なくなり、これまでの運送方法では配送コストの増大という問題を引き起こしています。
そこで、「はこび屋本店」を利用して物流コスト削減することも物流費用の削減につながります。

「はこび屋本店」では、配送業者への物流アウトソーシング、配送の業務委託、宅配の代行など、軽貨物の機動性を活かし、2t車などでは難しい建物や地域を中心に稼動しています。
また、軽貨物は2t車等よりも燃費が良く、運送の直接的な単価も低いという特徴があります。

全体のまとめ

対象となる業種によっては、多岐に渡り多くの物流コストがかかり、削減しなければならない箇所は膨大になります。

しかし、見直すべき箇所が多いほど、効率化の恩恵も大きくなります。また、コスト削減において必要な投資について、費用対効果がどうなのか?ということが課題となってきますが、物流アウトソーシングは効果が大きいとされています。
もちろんその部分だけでは効果は少なく、物流管理においても全体の効率化を進めなければいけませんが、まずはアウトソーシングできることから始めてみるのがよいでしょう。